当院の虫歯・根管治療の特徴について
特徴1:切削量を最小限に抑えた虫歯治療
私たちの歯は一度削ると元には戻りません。エナメル質や象牙質を削ることは、歯の寿命を縮めることに直結するのです。
そこで当院では、患者様のかけがえのない歯質をできるだけ多く残すために、虫歯治療での削る量を最小限に抑えます。健全な歯質は削らず残す事で、処置に伴う不快症状も軽減できます。
特徴2:マイクロスコープによる拡大視野での根管処置
歯の神経が入っている根管は、細くて暗く、肉眼では入り口しか確認できません。そのため保険診療の根管治療では、歯科医師の経験や勘に頼った盲目的処置に陥ることが多く、成功率も40%程度にとどまると言われています。
根管内をライトで照らし、視野を肉眼の数十倍まで拡大できるマイクロスコープを使えば、明視野での根管処置が可能となるため、根管治療の精度も自ずと向上します。
特徴3:柔軟性の高いニッケルチタンファイルを活用
保険診療で使用するステンレススチールファイルは、硬くて丈夫なのですが、根管壁を傷つけやすく、彎曲した部位ではパーフォレーション(穴が開く現象)を起こしやすいです。
柔軟性に富んだニッケルチタンファイルを活用すれば、複雑な形態の根管も損傷することなく、きれいに清掃できます。
特徴4:根管治療の本場米国の技術を導入
当院では、根管治療の本場であるアメリカの技術を日常の診療に導入しております。
根管治療の権威であるDr.ラドルから受け継いだテクニックで、精密な処置を実現します。
虫歯治療・根管治療について
虫歯治療
虫歯は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌が歯垢を住処として繁殖し、エナメル質や象牙質を溶かしていく病気です。
歯に感染した虫歯菌は、ブラッシングやクリーニングで取り除くことはできないため、原則としては歯質をドリルで削ることになります。
ただし、発生して間もない虫歯は歯を削る必要がなかったり、進行した虫歯は抜歯が第一選択になったりするなど、重症度に応じて治療法も異なります。
根管治療
歯の神経にまで感染が及んだ虫歯では、根管治療が必要となります。
感染した神経を抜き取り、根管内をきれいに清掃する治療で、通常の虫歯治療とは、使用する器具から手順、治療にかかる期間まで大きく異なる点に注意が必要です。
根管内の病変をすべて取り除いたら、薬剤を充填し、土台を作って被せ物を装着します。
虫歯治療・根管治療の流れ(進行度別)
虫歯の治療法は、進行度に応じて変わります。
【CO】初期虫歯
発生して間もない虫歯は、歯面に白いシミ(白濁)が生じているだけで、穴はあいていません。
そのため歯を削る必要はなく、フッ素塗布で歯の再石灰化作用を促したり、正しいブラッシング法を実践したりすることで対応できます。
【C1】 エナメル質の虫歯
歯の一番外側を構成しているエナメル質に穴があいた段階の虫歯です。
虫歯菌に感染した歯質はドリルで削り、コンポジットレジンを充填して穴を埋めます。
【C2】象牙質の虫歯
エナメル質の下にある象牙質まで虫歯が広がった段階です。
象牙質には歯の神経が一部、入り込んでいるため、冷たいものや甘いものがしみるようになります。虫歯菌に感染した歯質を削った後はコンポジットレジン充填を行うか、詰め物・被せ物を装着します。
【C3】歯の神経まで侵された虫歯
象牙質の虫歯が深くなると、歯の神経にまで達します。
歯の神経と血管で構成される歯髄(しずい)は、感染すると保存することが不可能になることから、抜髄(ばつずい)をして根管内をきれいに清掃しなければなりません。これが根管治療です。根管治療は、とても繊細な操作が求められる処置であるため、数週間から数ヵ月を要します。
【C4】残根状態(ざんこんじょうたい)
歯の頭の部分がボロボロになって、歯根だけになっている状態で、歯の神経は死んでいます。
C4まで進行した虫歯でも根管治療を適応できる場合がありますが、多くのケースでは抜歯を余儀なくされます。抜歯をした後は、ブリッジ・入れ歯・インプラントといった補綴治療で欠損部を補うことになります。
虫歯治療・根管治療でよくある質問
虫歯治療の麻酔はどのくらいで効果が切れますか?
治療から2~3時間経過すると麻酔の効果が切れてきます。
それまでは歯茎や唇の感覚が麻痺しているため、熱い食べ物や飲み物などは口にしないようにしてください。水を飲むのは問題ありません。
虫歯治療した歯がしみるのはなぜですか?
虫歯治療では、歯や歯の神経、周りの組織に大きな刺激が加わります。
治療中は局所麻酔で感覚が麻痺していますが、その効果が切れた後は歯がしみるなどの症状が2~3日程度、続くことありますのでご注意ください。そうした虫歯治療後の不快症状は徐々に消失していきます。
根管治療はどうして時間がかかるのですか?
根管は細くて暗いだけでなく、1本の歯に複数、存在しているのが一般的です。
それを1本1本ていねいに清掃していかなければならないため、自ずと時間もかかります。当院のようなマイクロスコープやニッケルチタンファイルなどを活用した根管治療であれば、精密な処置が可能となることから、治療にかかる期間も比較的短くなります。
虫歯は放っておいても治りますか?
治りません。初期虫歯であれば、歯科医院でのフッ素塗布やブラッシング指導を受けることで、虫歯の進行を止めることは可能なのですが、何もせずに自然治癒することはありません。
とくに進行した虫歯は放っておいても悪くなる一方なので、可能な限り早く虫歯治療を受けることをおすすめします。
虫歯の痛みがなくなったのは治ったからですか?
それは虫歯の末期症状です。
虫歯はC3~C4に移行する過程で、歯の神経が壊死する現象が起こります。それまで生じていたズキズキという痛みが消失するため、虫歯が自然に治ったと勘違いする人が多いのですが、依然として病変は存在し、感染の範囲を拡大し続けています。ですから、深い虫歯で突然、痛みがなくなった場合は、早急に歯科を受診しましょう。安心してそのまま放置していると、歯を残すことさえ難しくなります。